時代や情報の変化に合わせて、社会保障や法律が変わっていく、そんな状況の一端かもしれません。

 

◆新たに3業種が追加

労災保険は事業に雇用されている労働者の業務上のけがや傷病を補償するものですが、
災害発生状況の多い個人事業主に対しても加入が認められている特別加入制度があります
現在は中小企業事業主、建設業の一人親方、農林漁業の従事者、海外派遣者、個人タクシー業者、
個人貨物運送業者等が特別加入の対象者ですが、4月1日より対象範囲が拡大されることになりました。

◆新たに対象となる業種

①芸能従事者……テレビや映画、舞台の俳優・監督・演出家・スタッフ・音楽家等。
芸能従事者は業務上のけがや事故が多いことから特別加入の対象になることを強く希望していました。
長年の議論によって認められることとなりました。

②アニメ―ション制作従事者(アニメーター)……時代とともにアニメーション制作も増え、
雇用されていない制作者が多くいることから対象となりました。

③柔道整復師

厚労省ではこれら3業種の就労者は約29万人いるとみて、約1万5000人の加入を想定しているとのことです。

◆創業支援等措置の高齢者も加入可能に

労災保険の特別加入の対象拡大は4月1日施行の高年齢雇用安定法改正(70歳までの雇用努力義務)
によって新設された創業支援等措置の対象者にも適用されることになりました。

創業支援等措置は65歳から70歳までの労働者の就業機会を確保するための高齢者就業確保措置の1つで、
雇用にはよらないため業務委託契約を締結する必要があります。
企業側も措置の実施に関する計画書の作成、労働者代表者との同意が必要になります。

◆特別加入をするには

労災保険の特別加入はそれぞれの業種の特別加入団体(中小企業は事務処理を委託する労働保険事務組合)
を通じて所轄の労働基準監督署に手続きを行うことで補償を受けることができます。
新しい業種の加入希望者は既存の団体に加入するか、新たに特別加入団体を設立することになります。