新型コロナ対策として土地にかかる固定資産税の負担を軽減する特例を巡り、
政府・与党は、商業地だけでなく住宅地や農地など全ての土地に適用することとしました。

特例の対象をどこまで拡大するかは与党内でも意見が割れていましたが、
新型コロナの感染者が再び増えつつある状況を踏まえ、事業者や家計負担を軽減する方向で決着しました。

地方税である固定資産税は3年に1度、課税基準となる評価額が見直され、
2021年度はその評価替えの年に当たります。
新たに適用される評価額は20年1月1日時点の地価公示に基づき算定されますが、
前年1月時点では、それまでの景気回復の影響で地価は全国的に上昇していました。
その後、コロナ禍が直撃したことで、「課税負担が重くなり、コロナ禍からの回復に水を差す」として、
負担軽減を求める声が上がっていました。

そこで新たな特例では、地価が上昇した土地の税額を現行水準に据え置き、
税負担が増えないようにすることが早々に決まりました。

しかし対象を巡っては、国土交通省が商業地だけでなく住宅地も対象とするよう希望する一方、
固定資産税は市町村の税収の4割を占める基幹税なだけに、総務省は住宅地への対象拡大には消極的でした。
また自民党内は商業地に限定する方針に理解を示しましたが、公明党内からは住宅地も対象とするよう求める声が上がっていました。

次期衆院選を意識して負担減を求める経済界などの意向に配慮したい反面、
露骨に負担軽減の対象を広げると地方の反発を招く恐れもあり、調整は難航しました。
しかし足元で広がる感染者数の増加が最後の決め手となったようです。

<情報提供:エヌピー通信社>