”日本の税負担は世界最高水準”
”稼いでも半分は税金にもっていかれている”

と聞いたことはありませんか?

厳密には、所得税、住民税、社会保険、年金保険などを併せて、
「税金として持っていかれる」状態ですが、このうち、
所得税と住民税について、本当の税負担について考えてみましょう。

・所得税の税率は?
・住民税の税率は?
・課税される所得金額とは?
・具体的な年収でみてみましょう

所得税の税率は?

所得税の税率は、累進課税方式といい、
つまり、「稼ぎが多い人ほど税負担率があがる」仕組みになっています。

年収200万円の人の5%=10万円と、
年収2億円の人の5%=1,000万円は、その総額や手残りからして重さが違うため、
その調整のための制度と考えると良いと思います。

また、所得税の計算の仕方は、次の算式となっています。
「課税される金額 × 税率 - 控除額」

そしてその累進税率は次のような段階になっています。

課税される所得金額税率控除額
1,000円 ~1,949,000円5%0円
1,950,000円 ~ 3,299,000円10%97,500円
3,300,000円 ~ 6,949,000円20%427,500円
6,950,000円 ~ 8,999,000円23%636,000円
9,000,000円 ~ 17,999,000円33%1,536,000円
18,000,000円 ~ 39,999,000円40%2,796,000円
40,000,000円 ~                      45%4,796,000円

 

 

 

 

 

例えば、課税される所得金額が1,000万円の場合は、下記のように計算します。

10,000,000円 × 33% - 1,536,000円 = 1,764,000円
※別途復興所得税約3万7千円かかります。

住民税の税率は?

住民税の税率は10%です。
(多少お住いの都道府県、市区町村によって変わります。)

例えば、課税される所得金額が1,000万円の場合は、下記のように計算します。

10,000,000円 × 10% = 1,000,000円

課税される所得金額とは?

税金の計算で、「課税される所得金額」というのは、ざっくりと、
①額面の売上(収入)から、
②経費(みなし経費)を引いて、
③所得控除を引いた金額

です。

サラリーマンのような給与所得者の場合を前提として例を見てみます。

①はそのままで、額面の給与金額ということになります。

②は、給与所得者の場合には次のように「給与所得控除」というみなし経費のようなものがあります。
例えば、額面1,000万円の場合には195万円と決まっています。

給与等の収入金額給与所得控除額
(給与所得の源泉徴収票の支払金額) 
1,625,000円まで550,000円
1,625,001円から1,800,000円まで収入金額×40%-100,000円
1,800,001円から3,600,000円まで収入金額×30%+80,000円
3,600,001円から6,600,000円まで収入金額×20%+440,000円
6,600,001円から8,500,000円まで収入金額×10%+1,100,000円
8,500,001円以上1,950,000円(上限)

③は人によって異なります。
例えば、結婚している、お子様がいる、ご両親を扶養している、ふるさと納税をしているなどなど、
様々な状況によって変動します。
中でも影響が大きいのは、給与などに連動する社会保険料です。

具体的な年収でみてみましょう

では次に具体的な年収例と税負担を見てみましょう。
ここでは、計算を簡単にするため社会保険料は給与の15%、それ以外は500,000円とします。

額面所得控除課税される所得金額所得税率控除額所得税住民税合計の税負担実質の負担
2,000,000800,0001,200,0005%060,000120,000180,0009%
4,000,0001,100,0002,900,00010%97,500192,500290,000482,50012%
6,000,0001,400,0004,600,00020%427,500492,500460,000952,50016%
8,000,0001,700,0006,300,00020%427,500832,500630,0001,462,50018%
10,000,0002,000,0008,000,00023%636,0001,204,000800,0002,004,00020%
15,000,0002,750,00012,250,00033%1,536,0002,506,5001,225,0003,731,50025%
20,000,0003,500,00016,500,00040%2,796,0003,804,0001,650,0005,454,00027%

右端の実質の負担というのは、所得税と住民税の合計を、額面で割った割合です。

こうしてみると、税金だけの負担は半分はいかないということがわかります。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

「税金で半分持っていかれる」というの少し違っていることがわかると思います。

ただ、正確には、

”社会保険料、所得税、住民税などなどを併せるとかなり持っていかれる”
ということなだけです。

悩み

毎年のように報道がある【ふるさと納税の適用漏れ】

今回はこの適用漏れについてご紹介します。

・そもそもふるさとう納税とは?
・ふるさと納税の適用漏れとは?
・なぜ起きてしまうか?
・適用漏れを確認するにはどうしたらいいか?

 

そもそもふるさとう納税とは?

まず復習ですが、ふるさと納税の仕組みです。

一般的にふるさと納税と言われている制度ですが、厳密には【寄付金控除】に分類されます。

個人が寄付金を支出すると、所得税で一定の金額が控除されると同時に、
内容や金額によっては住民税も控除されます。

そのうちの一つが、各市区町村に寄付を行う「ふるさと納税」です。

 

ふるさと納税の適用漏れとは?

さて、このふるさと納税は、基本的には確定申告で所得税の計算上控除され、
その確定申告の内容を基に住民税が控除される流れになっています。
(個人が行うのは確定申告までで、住民税は役所が適用してくれる)

また、確定申告を要せずに適用される制度がワンストップ特例というものです。
ワンストップ特例は、①もともと確定申告する義務がない人②寄付先が年間で5つ以内
の人が適用できるものです。
(ただし所得税には適用されないので、要注意)

報道でなされている適用漏れとは、この住民税に関して、本来役所が行う住民税からの控除が
適用されていないことを指します

 

なぜ適用漏れが起きてしまうか?

この適用漏れがなぜ起きてしまうのか。
それは人的なミスです。

税制は毎年複雑に改正されます。
それに合わせて役所等の事務も変わりますが、
超専門家でがちがちの税務署ではなく、
より地域密着で大多数の人数を相手にする各地の役所が行うことです。

法律は先行していても現場レベルでは追いついていない、とも言い換えられます。

適用漏れを確認するにはどうしたらいいか?「税額控除」を確認

では、個人としてはどうしたらいいか。

個人は、5-6月にかけて、会社からあるいは直接役所から住民税の通知が送られてきます。
その通知には、細かい字や数字が所狭しと記載してありますので、
じっくり眺めることはないかもしれません。

しかも、役所の行うことでまさかミスが起きているなんて思わないことが通常です。

しかし、上記の通り、ミスはどこでも起きうることです。
是非ご自身の住民税の通知のうち、税額控除額というところに金額が載っているかを確認しましょう。

税金

【住民税と所得税】株式関係で異なる課税方式の選択

において、

・所得税は分離課税で申告を、住民税では申告不要を選択することにより、
納税者に有利な確定申告をすることができる
・令和3年分からは、確定申告書の一部に〇を付けるだけでそれが可能になる

という内容をお伝えしましたが、なんと改正が入る予定です。

・もともとどういう制度だったか?
・改正内容の詳細
・改正の影響

もともとどういう制度だったか?

まず、一般的に投資可能な上場株式などの配当所得や譲渡所得については、
証券会社において「源泉徴収ありの特定口座」を選択することによって、
所得税も住民税も確定申告しなくても済む仕組みになっています。

これについて、申告不要であってもあえて確定申告することによって、
ほかの所得と通算(相殺)させることによって、
全体の税金を減らす、という方法があります。

この方法について「所得税は確定申告するが、住民税はしない」ことができるかできないか、
長らくはっきりしていませんでした。
この点、直近においてできることが明確にされました。

しかも、多少自治体によって対応は異なるものの、
「所得税の確定申告書の住民税に関する欄に〇を付ける付けない」という
単純な方法でよいこととされました。

 

改正内容の詳細

令和4年度の税制改正においては、
2024年度分からは別々の課税方式を選ぶことができなくなりました。

 

改正の影響

元々の制度の下では、例えば、一定範囲(大部分が該当します)の年収の方が、
・所得税では配当所得を申告して、配当控除を行う
・住民税では申告不要制度を利用して、源泉所得税のみで完結する
という方法を採ると税負担が軽くなることがありました。
これができなくなります。

更に、住民税において申告不要を選択しない場合には、
各種社会保険料にも影響が出ます。

したがって、今後は、その方の年収、所得控除などを加味したうえで、
・所得税率(15.315%累進税率)
・配当控除額(配当の12.8%)
・住民税率(5%or10%)
・社会保険料への影響額
をすべて加味して、有利な申告を選択することになるでしょう。

税金

2002年以来の円安が到来しています。
消費者として身近な食料品やモノの価格の上昇は感じますが、
会社や個人の会計や税金にも影響があります。

この【外貨建取引】について簡単にご紹介します。

・円安について
・結論ー会計と税金にどう関係するか
・より具体的に外貨建取引を見てみる
・影響を抑えるにはどうしたらいいか

円安について

まずはこの「円安」という状況がどういうものかを確認しましょう。
円安=ドル高とは、文字通り「円が安い」つまり「円が沢山ないとモノ(ドル)が買えない状態」
です。
1ドルを購入(一般的な両替)するときに、たくさん円を用意しないといけない状態です。
逆に言えば、1ドルを円に両替するときにはたくさん円が手に入ります。

なぜこの状況が問題になるか、というのは様々な視点がありますので一概には言えませんが、
会社などの立場からすれば、
「必要なモノを海外から買うのに用意する円が増える」つまりコスト高になってしまいます。

 

結論ー会計と税金にどう関係するか

本題です。

会計や税金の計算で特有の、円安の影響といえば、
【外貨建取引による為替差損益】があげられます。

※大企業の場合にはさらに見込みの損失や原価高騰が会計に反映されて株価に反映される、
などの影響もあります。

極端な例をご紹介します。
会社が1ドルを持っていたとします。
この1ドルは100円で買いました。
期末には1ドル130円になっていました。

この場合、期末にはこの1ドルは130円の価値があるので、30円の為替差益が生じます。
つまり「実際に円が増えているわけではないのに30円利益が出たとして計算される」
もっといえば「お金がないのに税金がかかる」という状態になります。
※あくまでも説明のための例示です※

より具体的に外貨建取引を見てみる

会計や税金において、外国とドルやユーロといった外国通貨で取引を行う場合には、
「外貨建取引」といわれます。

会計や税金は、日本円で記録したり、計算したり、納税したりするので、
この外国通貨は日本円に換算されます。

基本的には、外国通貨が帳簿で初めに記録される金額(上記の例だと100円)と、
期末や実際に円に換えたときの金額(上記の例だと130円)は、為替差益とされて、収入か費用とされます。

特殊なのはこの期末に換算しないといけないものがある、という点です。

この換算方法は、税金のほうは下記の図のように定められています。

これに加えて、会計上の処理はまた別に詳細が定められています。

 

影響を抑えるにはどうしたらいいか

影響を抑えるために、「ヘッジ(回避)」という手段があります。
また、影響を抑えるためというよりは、「予測可能にする」ために「為替予約」という手もあります。

税務上は、上記の換算方法を選定しておくことも、予測可能なものにする手段として挙げられます。

 

副業やフリーランスで働く方、副業から独立する方などが頭を悩ます税金。
そして経費。
今回はこの「個人事業における経費」について、ポイントをご紹介します。

 

・経費の基本的な考え方
・経費の細かい要件ー債務が確定してること
・プライベートと事業の境目について
・経費にならないものの例

経費の基本的な考え方

副業やフリーランス、不動産投資にかかる所得は、事業所得、不動産所得、雑所得と言われます。
これらの所得は、「収入から経費を引いて」計算されます。

必要経費は基本的に簡単に言うと次のものに限定されています。

・売上に対応する原価
・売上を得るために直接要した費用
・その他業務上の費用の額

経費の細かい要件ー債務が確定してること

さらに、その費用については、その年において債務が確定していることが求められます。

例えば、前払いや仮払いは経費になりませんし、
まだ払っていなくても債務が確定していれば経費になります。

ここでいう「その年において債務が確定している」とは、次の三つの要件をすべて満たす場合です。

(1)その年の12月31日までに債務が成立していること。
(2)その年の12月31日までにその債務に基づいて具体的な給付をすべき原因となる事実が発生していること。
(3)その年の12月31日までに金額が合理的に算定できること。

難しく聞こえますが、要するに、
「年末までに、何かをもらったりしてもらったりして、支払いをする義務が明確にある」ということです。

プライベートと事業の境目について

副業やフリーランス、不動産投資などで発生する経費や支払というのは、
明確に「プライベートのもの」か「事業のものか」が微妙なものが多いです。

例えば、誰かと食事や遊興に興ずるための交際費、接待費、
生活のためでもあり事業にも確実に使っている地代、家賃、水道光熱費などです。

経費としては、これらの費用(家事関連費)のうち、
取引の記録などに基づいて業務遂行上直接必要であったことが明らかに区分できる場合
その区分できる金額に限られます。

つまり、経費として算入するためには、
・レシートなどの明細
・業務との繋がりが説明できる資料
・合理的な金額の算出
をしておいたほうがいいでしょう。

経費にならないものの例

経費になるものならないものは、ほとんどが常識的な考え方と同じです。
しかし、中には税金特有の考え方をするものがありますので、
ご紹介します。
※簡便的な表現にしています。実際申告の際にはよく検討してください※

①一緒に住んでいる家族に支払う地代家賃
ただし、例えば子が父から業務のために借りた土地・建物に課される固定資産税等の費用は、
子が営む業務の必要経費になります。

②一緒に住んでいる家族に支払う給与賃金
ただし、青色事業専従者給与や事業専従者給与は必要経費です。

③借入金の返済
ただし、業務のための借入金の利息は必要経費になります。
※不動産の場合には一部経費とならない場合がありますので要注意です。

④税金
ただし、事業税は全額必要経費です(事業のためにかかる税金のため)。
また、固定資産税は業務用の部分に限って必要経費になります。

⑤罰金など

 

事業を始めて多少利益が出始めると気になるのが税負担。
いわゆる節税を考え始めます。

今回は、節税としても活用される場面が多い倒産防止共済制度についてご紹介します。

・まず、節税とは?
・倒産防止共済とは?
・倒産防止共済と他の節税策との違い
・留意点

・まず、節税とは?

制度の内容を知る前に、まずは節税とは何かを考えましょう。
節税とは広く言えば「税負担が減ること」です。

ここまでは当たり前で万人が異論がないと思いますが、効果や副作用はそれぞれ異なります。
何をどう評価するか(どれくらい意味があるか)は人や会社によって様々です。

・30万円未満の少額減価償却資産…必要な少額の投資をしながら節税。無駄なものを買わないように注意。
・保険…保険料を支払って、保険(保障)効果を得ながら、多少の節税。
・賞与…人件費を増やし、賃上げ税制などを活用する。

しかし、税負担を減らしたいのは、「資金を残しておきたいから」だと思います。
そうするとキャッシュアウトをしながら節税をしても、より資金が減っていることになる方策が多いので、
要注意です。

その点、現時点では倒産防止共済は優れモノと評価してもいいと思います。


・倒産防止共済とは?

倒産防止共済、倒産房とは、中小機構の説明によると下記の通り、
取引先の倒産による連鎖倒産を防ぐための制度で、保険料が全額損金算入される積立保険のようなイメージです。

取引先が突然、倒産・・・。
そんな「もしも」に備える安心のセーフティネット。
経営セーフティ共済(中小企業倒産防止共済制度)は、取引先事業者が倒産した際に、
中小企業が連鎖倒産や経営難に陥ることを防ぐための制度です。

無担保・無保証人で掛金の最高10倍(上限8,000万円)まで借入れでき、
掛金は損金または必要経費に算入できる税制優遇も受けられます。
(引用 独立行政法人 中小企業基盤整備機構HP)

以下特徴や制度のポイントを列挙します。

▼貸付について

・無担保、無保証で借入可能
・限度額…「回収不能金額」と「掛金総額の10倍(最高8千万円)」の少ない方まで
・取引先が倒産したらすぐ借りれる
・取引先の倒産以外の場合にも借り入れができる(解約手当金の範囲内等制限あり)

一般的に資金を借り入れる場合には、金融機関との関係構築から申込書類、担保、実行までの期間といった、
様々な乗り越えないといけないハードルがあります。
倒産房の場合にはそれがありません。

▼掛け金の税制優遇措置

・掛け金は月額5千円~20万円まで。
・短期前払費用の特例を使うと初年度は更に節税効果と前払いによる減額あり

現在は民間保険の保険料は全額損金算入されるものはかなり限られています。
その点、倒産房は全額が損金に算入されるため、珍しいといえます。

▼解約時の取り扱い

・解約時には解約手当金が戻ってくる(益金)
・40か月以上納付していれば満額戻る(つまり貯金的な感じ)

この点も民間保険と比べると顕著な特徴です。


・倒産防止共済と他の節税策との違い

倒産房は、保険的な効果や、ピンチの時の借り入れ、前納による一時的な節税など
他の対策と同様のメリットがあります。

その中で、他の節税策との違いは、「支払ったお金が戻ってくる(貯金)」という効果が高いという点です。

特に買いたいものがない、保険が苦手、人件費を上げたくないなど、様々な理由で他の対策に引っかかる人や企業は
一度検討してもいいでしょう。


・留意点

ただし、留意点もあります。

▼あくまでも連鎖倒産防止のための制度で限度がある

あくまでも取引先の倒産に伴う連鎖倒産を防止するための制度のため、
借入の理由が限られます(一次貸し付けを除く)。

また、800万円までしか掛け金ははらえません。

▼解約手当金の元本割れ

12か月未満は掛け捨て、40月未満は期間に応じて解約手当金の元本割れが生じます。
加入する際には、40か月は加入し納付を続けないと効果が減ります。


▼解約手当金の益金算入

当然ですが、解約手当金は収益、益金に算入されます。


▼それでもキャッシュアウトはする

他の節税策に比べて解約手当金がある点でメリットの多い倒産房ですが、
それでも資金は一時的に流出します。
損益や税に与える影響とともに、資金繰りにも気を付けながら掛け金の設定、前納を検討する必要があります。

倒産

”副業”といえば、
・本業が別にある人のちょっとした収入
・20万円/年を超えなければ確定申告の必要がない
・確定申告するとしても利益を載せるだけ
といったことを思い浮かべる方も多くいると思います。

近年はシェアリングエコノミーや副業のしやすさなどから、
本業や勤め先以外での収入がある(多い)方も増えてきています。
国税もこの点を看過せず、厳しい改正を加えてきています。

今回はこの副業=雑所得について、令和4年(2022年)からの要注意改正点をご紹介します。

・そもそも副業はどう取り扱うか
・雑所得の確定申告
・改正点

 

そもそも副業はどう取り扱うか

そもそも副業による収入や所得は、所得税の確定申告においては、雑所得に区分されます。
雑所得の判断は単純明快とはいきませんが、基本的には、
他にお勤めがある方や収入が圧倒的に多い本業がある方が行う、
それ以外の収入は雑所得だと考えてもいいと思います。

雑所得の確定申告

雑所得がある場合で確定申告する場合には、これまで基本的には雑所得の金額(利益)を記載するだけでした。

雑所得の金額は他の給与や事業の所得と合算されて、累進課税方式によって税がかかります。

なお、給与所得があって、副業収入(雑所得)などが20万円以下の方は確定申告をしなくていい
事になっています。
但し、医療費控除などで確定申告を行う場合には、その金額の多寡にかかわらず雑所得を申告します。
※厳密な判定が必要になりますので、実際には税理士や税務署にご確認ください。

また、確定申告等に際しては、その根拠となる書類の保存などは特に定められていませんでした。

改正点

この雑所得について、厳しくなる方向で改正が行われています。

①現金基準での計算
基本的には発生主義といわれる基準で計算するのが原則ですが、
雑所得については、実際に入出金があった日をもって計算してもいいことになっています。

この点について、「前々年の収入が300万円以下の人」に限られることになりました。

②収支内訳書
雑所得については上記の通り簡単な内容での確定申告ができましたが、
「前々年の収入が1,000万円超の人」は、収支内訳書を添付しないといけなくなりました。

③書類の保存義務
これまで特に義務がなかった書類の保存も義務化されました。
具体的には「前々年の収入が300万円を超える人」は、
「現金預金取引等関係書類」を5年間保存しないといけなくなりました。

※現金預金取引等関係書類とは、
居住者等が上記の業務に関して作成し、または受領した請求書、
領収書その他これらに類する書類(自己の作成したこれらの書類でその写しのあるものは、その写しを含みます。)
のうち、現金の収受もしくは払出しまたは預貯金の預入もしくは引出しに際して作成されたものをいいます。
→つまり、「入出金の根拠になる書類」です。

確定申告

”1,000万円で消費税が変わる”といった漠然とした情報のみで、
詳しくは知らない方が多い消費税の仕組みについて、
ご紹介します。

※超入門の基礎編なので、特例などに該当する事業者様は要注意してください※

・消費税の大原則
・1,000万円とは?
・簡易課税とは?

消費税の大原則

消費税の仕組みは、 (さらに…)

人は、生きても死んでも、会社を経営してもありとあらゆる税金が掛かります。

では、その税金がいつの費用(損金)になるのでしょうか?

税金は実はその内容によって、損金に算入されるか否か、いつされるか、などが変わります

今回は、会社(法人)における主な税金の損金算入について概説します。

・まずは用語や基本的な考え方
・法人税などは?
・固定資産税や自動車税などは?
・利子税や延滞税は?

まずは用語や基本的な考え方

内容に入る前に、税務上でよく使われる言葉などについて要点を理解しておくとわかりやすいと思います。

・日本では、人間(自然人)の場合には、暦年(1/1-12/31)で、会社(法人)の場合には、
会社が決めた事業年度で区切って、税金などの計算をすることがあります。

・税金本体や延滞税などを含めて、租税公課といいます。

・会計上で経費処理することを損金経理といい、
その経費が法人税の計算上も経費として認められることを損金算入といいます。

・自分たちが申告書を作って申告する所得税や法人税などを申告納税方式、
役所などが計算して納付書を送ってくる固定資産税などを賦課課税方式、といいます

・納税が遅れてしまったり、間違っていて差額を支払うときに合わせて利息分を払いますが、
その利息分のことを利子税、延滞税、延滞金などといいます。

 

・法人税などは?

まず、法人税や地方法人税、住民税は損金に算入されません
例えば法人税を損金に算入していくと毎年同じ利益だったとするとどんどん税金が減るというおかしなことになってしまいます。

同時に申告することが多い消費税は、経理処理によって変わります
税込み経理なら損金に算入され、税抜き経理ではそうでない、となります。
(どちらが有利不利ということはないです)

また、一方で事業税や事業所税は損金に算入されます。
原則のタイミングとしては、申告書を提出したとき=つまり翌事業年度となります。


・固定資産税や自動車税などは?

まず、固定資産税や自動車税、不動産取得税などは、賦課課税方式です。

原則として、賦課課税方式の租税は、賦課決定のあった日=「これ払ってくださいね」という通知が来たときに損金に算入されます。


・利子税や延滞税は?

まず、利子税は、自ら納期限を延長を申し出て、通常よりも遅れて納税をする場合にかかる利息分です。
一方で、延滞税は、延長を申請していないのに勝手に納税が遅れたり、間違った後に差額を納税する場合などにかかるペナルティです。

その意味から、利子税は損金に算入されますが、延滞税は損金に算入されません。

そして、損金に算入される利子税は納付した事業年度で損金に算入されます。

なお、地方税の場合には、どちらも延滞金というので、内容をよく確認して処理をする必要があります。

 

まとめ

今回は租税の損金算入とその時期について概説しました。
基本のみのご紹介なので、特別な場合(例えば未払計上する場合)には、別途良く調べて、検討して、
処理をするようにしましょう。

税金

役員給与は基本的に損金に算入されません(経費として認められません)。
しかし、一定のモノに該当する場合のみ、損金に算入されます。

では、ここでいう「役員」とはなんでしょうか?
一般常識的な役員とは違いますので、法人経営されている方、経理の方は知っておいた方がいいと思います。
今回はこの役員について、概要をご紹介します。
(※あくまで概要のため、ご留意ください)

・法人税でいう「役員」とは?
・気を付けるべき「役員」
・これは「役員」に該当するか?
・まとめ

法人税でいう「役員」とは?

役員に対する給与(役員報酬)は基本的には損金に算入されず、
一定の要件を満たしたモノのみが例外的に損金に算入される、という位置づけです。

一定の要件もさることながら、ここでは「役員」とは何か?を確認します。

法人税における「役員」とは、ざっくりいうと下記のように規定されています。

①法人の取締役、執行役、会計参与、監査役、理事、監事及び清算人
②そのほか、法人の従業員のうち、経営に従事している人
③そのほか、家族経営の法人で、一定の議決権を持っている親族である従業員

 

①は、一般常識的にも、法律的も役員とされる人です。
一方で、②③は特殊な考え方をします。

②は、「法律上登記された役員」ではないが、経営に関与している人

③は、従業員ではあるが、一定の権力を持った従業員で、経営に関与している人

といったイメージです。


気を付けるべき「役員」

上記の通り、②③の独特な役員の考え方が要注意です。
②③の方は、肩書や登記上役員でないことから、
役員報酬に関して見落としがちになりますので、要注意です。

例えば、次のような方に対する報酬、給料については、要注意です。

・オーナー社長の妻で、よく経営会議に出ている

・元社長が会長や相談役で残っている

・社長の子供が次期社長として従業員でいるが、経営会議にも出ている

・社長の娘と結婚した業務執行役員


これは「役員」に該当するか?

上記で業務執行役員について記載しました。
一般的にも聞いたことがある肩書ですが、実は、登記上も法人税上も「役員」とはされません。

ただし、上記のように
・一定の株式を持っている
・経営会議にまで出ている
・社長親族と結婚した
などの事情があると、法人税上の役員に含まれることがあります。


まとめ

今回は、法人税で気を付けるべき「役員」について、例を挙げてご紹介しました。
役員報酬は、法人税、所得税のダブルで痛手を食う論点ですので、よく注意しましょう。

また、役員の判定は、同族会社の判定などとも関係がありますので、
ご紹介したような例が当てはまる場合にはその点も確認しましょう

 

なお、実際の申告等に際しては顧問税理士にご相談の上、よく検討し、適用をお願いします。