新型コロナウイルスの緊急経済対策としてまとめた2020年度補正予算には、

中小企業の事業承継支援策が盛り込まれ、総額100億円が投入されることになっています。

第三者承継の負担を軽減する新たな補助金制度の創設、
事業引継ぎ支援センターの体制強化、
中小企業経営力強化支援ファンド創設
の3本で構成されます。

事業承継支援策には、

税理士などの専門家の活用にかかる費用を補助する「経営資源引継ぎ補助金」を新設します。
第三者承継時に負担となる士業者への仲介定数料やデューデリジェンス(企業の資産価値評価)費用
企業概要書作成費用などのほか、経営資源の一部を引き継ぐ際の譲渡側の廃業費用も対象とすることになっています。

補助上限額は売り手が650万円、買い手が200万円で、補助率はいずれも3分の2。
この経営資源引継ぎ補助金には経営革新計画の取り組み要件はありません。

また、「プッシュ型の第三者承継支援」と銘打ち、

新型コロナウイルスの影響を受け、事業引継ぎ支援センターへ相談に来ることが困難な事業者や、
第三者承継に関心のある人のもとに出向きM&Aの相談などを通じた支援を実施し、承継ニーズの掘り起こしを行います。
中小企業庁が47都道府県に設置している事業引継ぎ支援センターの人員を増員します。

そして新型コロナウイルスの影響により業況が悪化した、地域の核となる事業者が倒産・廃業することがないよう、
官民連携の新たな全国ファンドを創設し、再生と第三者承継の両面から支援します。

2020年中小企業白書によると、19年には4万3348の事業者が休廃業・解散しているというデータがあります。
新型コロナウイルスの感染拡大で休廃業・解散を選択する企業が増えていくことが懸念されています。

<情報提供:エヌピー通信社>

◆持続化給付金とは

新型コロナウイルスの感染症拡大により、特に大きな影響を受ける事業者に対して、
事業の継続を下支えし、再起の糧とするために、事業全般に広く使えることを目的とする給付金です。

支給額は最大で法人は200万円、個人事業主は100万円です。昨年1年間の売上からの減少分を上限とします。
◎売上減少分の計算方法
 前年の総売上(事業収入)-(前年同月比でマイナス50%月の売上×12か月)

◆支給対象

新型コロナウイルス感染症の影響により、売上高が前年同月比で50%以上減少している者が対象となります。

法人は資本金10億円未満であることです。
つまり、中堅企業、中小企業、小規模事業者、フリーランスを含む個人事業者なら活用できます。
また、医療法人、農業法人、NPO法人、社会福祉法人など、会社以外の法人についても幅広く対象となります。

◆申請方法

持続化給付金の申請手順は下記のとおりとなります。

①持続化給付金のホームページへアクセス
②申請ボタンを押して、メールアドレスなどを入力
③入力したメールアドレスに、メールが届いていることを確認して本登録
④IDとパスワードを入力するとマイページが作成されます。そこに基本情報、売上額、口座情報を入力します。
⑤必要書類を添付
・2019年の確定申告書の控え
・売上減少となった月の売上台帳の写し
・身分証明書の写し(個人事業主)
※スマホの写真画像でもOKです(できるだけきれいに撮ってください)
 その後は持続化給付金事務局で申請内容を確認した後に、2週間程度で給付通知書を発送し、登録の口座に入金予定です。

 必要とされる方に幅広く活用できるように2兆円を超える予算が組まれています。
 2019年に創業した方や、一定期間に偏在している方には特例があります。
また、一度給付を受けた方は、再度給付申請することができないのでご注意ください。

 

お金

新型コロナの流行によって多くの事業者が資金繰りに苦しんでいることを踏まえ、
中小企業の税負担を緩和するための〝コロナ対策税制〟が国会で成立し、4月30日に施行されました。

中でも注目度が高い施策は国税と地方税の納税を猶予する制度の特例ですが、
他にも事業者向けの新たな制度がいくつか盛り込まれているので、徹底活用したいところです。

そのひとつが、

中小企業の償却資産と事業用家屋の固定資産税を軽減する措置です。
軽減割合は今年2月から10月までの間の任意の3カ月間の売上高の減少幅に応じて変わり、
前年同期比で3割以上5割未満減なら2分の1、半分以上の減少ならゼロとなります。

また、消費税の課税事業者となるか免税事業者となるかの選択に関する特例もスタートしました。
通常、課税期間の開始前に届け出を提出しなければならず、また課税事業者となった後2年間は継続適用しなければなりません。
しかし新型コロナによる被害を受けている事業者に限っては、課税期間開始後の適用変更が認められ、
翌課税期間に適用を取りやめることも可能となっています。
条件は1カ月以上の一定期間の売上が前年同期比でおおむね5割以上減少していることで、
今年2月から来年1月までの期間に売上が減少した期間がある事業者が対象です。

欠損金の繰り戻し還付の対象の拡充も盛り込まれました。
通常は資本金1億円以下の法人しか対象になりませんが、今年2月~2022年1月に終了する事業年度については、
資本金1億円超10億円以下の法人も対象となります。ただし大規模法人のグループ会社や100%子会社は対象に含まれません。

このほか、在宅勤務に移行する企業が増えていることを受け、
テレワークを導入する企業を対象にした優遇税制が講じられました。
一定の設備を導入した中小企業が法人税額の20%を限度に即時償却または7%
(資本金3千万円以下の法人は10%)の税額控除ができる「中小企業経営強化税制」を拡充するもので、
対象に「遠隔化、可視化、自動制御化のいずれかに該当する機械装置、工具、器具備品、建物附属設備、ソフトウエア」が追加されました。

<情報提供:エヌピー通信社>

新型コロナウイルス感染症に関連する補助金や助成金のうち、比較的利用しやすい個人向けのものをご紹介します。

◆特別定額給付金

給付対象者は、基準日(令和2年4月27日)において、
住民基本台帳に記録されている者で、給付対象者1人につき10万円が給付されます。

◆傷病手当金など

被保険者が業務災害以外の理由により新型コロナウイルス感染症に感染している場合には、
他の疾病に罹患している場合と同様に傷病手当金が支給されます。
また、業務に起因して感染したものであると認められる場合には、傷病手当金ではなく、労災保険給付の対象となります。

◆休業手当など

使用者の都合による休業の場合、使用者は、休業手当を支払わなければならないところですが、
労働基準法上の休業手当の要否にかかわらず、経済上の理由により
事業活動の縮小を余儀なくされた事業主が休業手当を支払った場合、
雇用調整助成金として一部が事業主に助成されます。

また、子供の臨時休校により仕事を休まざるを得なくなった保護者ために、
休みの間の給与を助成する制度もできました。フリーランスで働く人のための支援金もあります。

◆国民年金・国民健康保険料(税)の減免

令和2年5月1日から新型コロナウイルスの感染症の影響により国民年金保険料の納付が
困難となった場合の臨時特例手続きが開始されています。国民健康保険料についても地方自治体が条例等により減免を行います。

◆住居確保給付金

離職や休業などで収入が減り、家賃を払えない人には、
地方自治体が家賃を補助する「住居確保給付金」という制度があります。今回、従来より要件が緩和されました。

◆修学支援新制度

家計が急変した学生には、授業料の減免や、給付型の奨学金が支給される「修学支援新制度」があります。
各学校の奨学金窓口に相談してみましょう。

◆新型コロナの影響による役員給与の減額

新型コロナウイルス感染症の影響よる会社経営へのインパクトは、日増しに大きなものとなってきました。

中小企業では、どうにか利益を出したいとき、資金繰りに窮したときに用いられる対策の一つが「役員給与の減額」。
今回の状況下での減額が税法上認められるものなのかどうなのか、皆様の関心事だと思います。

法人税の取扱いでは、役員給与は「定期同額給与」「事前確定届出給与」「業績連動給与」以外の給与は、
損金不算入とされ、年度の途中で「定期同額給与」を改定する場合には、①定時株主総会による通常改定、
②臨時改定事由による改定、③業績悪化改定事由による改定によらなければ、損金不算入とされる金額が発生します。

◆「Q&A」で新型コロナ関連事例を例示

ここで「業績悪化改定事由」とは、法人の経営が著しく悪化したこと、その他これに類する理由とされています。
「著しい経営悪化」は、単なる赤字では認められず、悪化のレベルが「著しい」かどうかの認定で、
税務署と揉める場合がよくあります。「Q&A」では、次の2つの事例を掲載しています。

◆「やむを得ない」「客観的に悪化は不可避」

1.既に業績悪化(イベント請負業の場合)

イベント開催の中止要請に従い、数か月先のイベントが全てキャンセル。
予定した収入がなくなり、家賃・人件費を支払うことも困難となったため、年度の中途で役員給与の減額を行うこととした。

この場合、既に経営数値や資金面が著しく悪化しているため、
(取引銀行や株主との関係からも)「やむを得ず」減額しなければならない状況にあるのであれば、「業績悪化改定事由」に該当するとしています。

2.悪化見込(主要売上先が観光客の場合)

新型コロナの影響で、インバウンド顧客が激減。
営業時間短縮、社員の出勤調整で対応するが、更なる経費削減も必要な状態。
過激なコストカットは困難なため、まずは役員給与の減額から検討している。

この場合、売上などの数字がまだ悪化していなくても、役員給与減額などの経営改善策を講じなければ、
急激に財務状況が悪化する可能性が高いという「客観的な(経営悪化不可避の)状況」にあるときは、「業績悪化改定事由」に該当するとしています。

新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、外出を控えることが多くなりました。

結果、外食やレジャー施設など、様々な分野で売上が減少しています。
ただ、すべての事業が打撃を受けているわけではありません。

なかでも、リモートワークや休校などにより自宅で過ごす人が増えた結果、「巣ごもり消費」が伸びています。
「巣ごもり」というのは、鳥が巣にこもるように、人が外出を控え、自宅で過ごすことを指します。
巣ごもり消費で好調なサービス・商品には、ネット通販や宅配のほか、映像配信や家庭用ゲーム機器、スマホゲームなどがあります。

また、料理関連グッズも好調です。

外食の機会が減り主婦が家で調理する負担が増えました。
そこで、電子レンジで加熱するだけで簡単に調理ができる容器が人気上昇中です。
さらに、外出を自粛するため、買い物の回数を減らさなければなりません。
そのため、コメや野菜の鮮度を保つための気密性の高い袋など、巣ごもりをするうえで便利な商品の需要が伸びています。

加えて、外出自粛の広がりを背景にインターネットを利用する機会が増えました。
結果、ネット広告事業が好調です。
また、運動不足の解消やストレス発散として、トレーニング機器のほか、自宅でリラックスするための入浴剤も売れています。

コロナ災害で売上が大幅に減少した企業が多くあります。

その中でも、好調な分野は存在しています。
今、経済面でコロナウイルスに打ち勝つために、もっとも重要なポイントは、
ウイルスの影響による世の中の変化をいち早くとらえ、自身の事業を世の中の変化に合わせるように変えていくことだといえます。

新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、外出自粛が強まっています。
中には友人と飲み会ができないことを残念に思う人も少なくありません。
そこで、若者を中心に、ビデオ会議サービスを活用した「リモート飲み会」を開く人が増えました。
もともと、このサービスはビジネス用途に開発されたものです。
本来、遠隔で会議するためのツールですが、飲み会にも応用できます。
画面越しに乾杯し、巣ごもりで不足しがちな他者との対話を楽しむことができます。

また、買い物の回数を減らしたいというニーズがあり、食品を長持ちさせるフードテックに注目が集まっています。
具体例を挙げますと、エイジングシートといって、食物を美味しく長持ちさせるシートが話題を呼んでいます。
これは、肉などの食材を包むことで速く安全に熟成できる布状のものです。
シートには人体に無害の毛カビの胞子が付着しており、通常より3倍速く熟成ができます。
熟成させることで、食品の日持ちを長くするのはもちろん、うま味も増します。
現在は肉だけでなく魚にも応用でき、日持ちのしない魚が数週間、美味しく頂けるようになります。

コロナ災害によって、社会は急変しました。

日本経済は、少し前まで外国人観光客を対象としたインバウンドやコト消費が賑わいを見せていました。
ところが、現在、インバウンド消費は大幅に落ち込んでいます。
また、外出自粛の流れでイベントをはじめとするコト消費は影をひそめてしまいました。
そして、コロナ禍が落ち着いた後は、今とは違った状況になると予想されています。
その中、必要とされる能力は、こうした大きな変化をとらえ、適応する力だといえます。(了)

(記事提供者:(株)日本ビジネスプラン)

中小企業の人材確保が主要な経営課題となる中、
中小企業が若者を採用するにあたって自社の魅力を若者に対して発信することが求められます

経済産業省近畿経済産業局では、2018年に大学生を中心とした若者に対し「若者就職意識調査」を、
中小企業に対し「企業フォローアップ調査」を実施し、その結果を2018年12月に公表しています。

まず「若者就職意識調査」において

近畿圏の学生に対して実施したアンケート調査に基づき、
中小企業が就職先の対象となるかどうかについてみると、
就職先として対象となる」と回答した割合は82.9%と高い割合を占めています。
中小企業を希望する理由について回答割合が高い順にみると、
「雰囲気がよさそうだから(23.4%)」、「自分の能力や強みが発揮できそうだから(17.9%)」、
「人間関係がよさそうだから(17.4%)」となっています。

若者が就職先選定にあたり重視することについて、

「大変重視する」と回答した割合が高い順にみると、「人間関係が良好そうである(64.1%)」、
「会社や職場の雰囲気(63.4%)」、「自分に合った仕事ができる(58.5%)」、「生活と仕事の両立が可能(53.1%)」となっています。

中小企業を就職先として考える場合の課題について、

「大変課題だと思う」と「やや課題だと思う」の合計割合の高い順にみると、
どこで情報を入手したらよいかわからない(73.7%)」、

「中小企業で働いている人から話を聞くことがなく、イメージがわかない(69.4%)」となっています。

以上のことから若者に中小企業の魅力を発信するためには、中小企業の情報を発信する機会を増やすとともに、
発信する情報の中身として働く人の声を発信することが求められるのです。

では、中小企業の魅力について、若者と中小企業との間にどのような認識の違いがみられるのでしょうか。

そこで経済産業省近畿経済産業局が2018年に実施した「若者就職意識調査」と「企業フォローアップ調査」において、
「中小企業の良い点」として学生及び中小企業のそれぞれが認識している項目を比較してみましょう。

中小企業が考える自社の魅力と、学生が考える中小企業の魅力の共通点をみると、
「地域に貢献している」、「やりがい・働きがいがある」、「社員を大切にする」、「成長志向がある」、
「優れた実績、高い業績がある」などの項目は、学生、中小企業の双方が「中小企業の良い点」として認知する回答割合が高く、両者に大きな差はみられません。

一方で、学生は中小企業に期待しているが、企業はそれほど自社の魅力と認識していない項目についてみると、

「残業が少ない」、「会社の雰囲気がよい」、「希望の仕事ができる」といった項目は、
学生側は「中小企業の良い点」として回答した割合が高くなる一方で、中小企業側は「良い点」として回答した割合が低くなっています。

さらに、企業は魅力に思っているが、学生とは少し乖離がある項目についてみると、

「担当する仕事の幅が広い」、「長年経営を持続させている」、「社会で必要な商品・サービスを提供している」といった項目は、
企業側は「中小企業の良い点」として回答した割合が高くなる一方で、若者側は「良い点」として回答した割合が相対的に低くなっています。

以上のことから中小企業は、学生が中小企業に期待する項目を重点的にアピールするとともに、
自社が魅力として認識する点を学生にわかりやすく説明することが求められるのです。(了)

(記事提供者:(株)日本ビジネスプラン)

新型コロナウイルスの感染拡大を受け、国税と地方税の納税の時期を1年先延ばしすることを認める特例が施行されました。

収入が大幅に減って納税資金が不足している事業者は見逃さずに適用したいところです。

今回の特例は、

近年の大企業優遇とされる税制改正とは違い、
小規模事業者をはじめとした幅広い事業者にメリットがあるとされます。
その理由は、猶予の対象となる税金が印紙税などの一部の税目を除くほぼ全てとなっているためです。
赤字企業であっても本来は消費税などの税金は支払わなければなりませんが、来年1月までの納付分については先延ばしが認められます。

その際、通常の納税猶予を適用する場合に必要な担保の提供と年間1.6%の延滞税は求められません
すなわち、消費税や固定資産税に相当する金額の融資を無利子・無担保で受けたのと同じ効果が生じることになります。

ただし大前提として、収入が前年同期比でおおむね2割以上減っていなければ猶予は認められません。
また、「一時の納税が困難と認められる場合」という条件も満たす必要があります。
向こう半年間の事業資金を確保できなくなるような状態であれば、この条件を満たすとされています。


<情報提供:エヌピー通信社>

◆Q&Aで助成金の課税・非課税を例示

国や地方公共団体は、新型コロナウイルス禍に関連し、
様々な融資制度や補助金・助成金等の取組みを行っていますが、
国税庁「Q&A」(問9)に、その助成金等の個人課税(所得税)の取扱いが示されています。

◆「非課税」の明文規定があるか?ないか?

「税法」や「その他法令」の中に非課税の明文規定があるものは、課税されません。

1.所得税法の非課税

①東京都認証保育所の保育料助成金
企業主導型ベビーシッター利用助成の割引券 (令和2年3月休校の特例措置分120枚まで。最大26万4,000円)など

2.租税特別措置法の非課税

①簡素な給付措置(臨時福祉給付金
子育て世帯臨時特例給付金
③年金生活者等支援臨時福祉給付金

3.税法以外の法令で非課税と規定

①雇用保険の失業等給付(雇用保険法)
生活保護の保護金品(生活保護法)
③児童(扶養)手当(児童手当法など)
被災者生活再建支援金(同再建法)
特別定額給付金(新型コロナ特措法)
子育て世帯への臨時特別給付金(同)

◆課税されるものは事業・一時・雑に区分

法令で非課税規定がないものは、残念ながら所得税が課税対象となります。

1.事業所得等に区分されるもの

業務に関連して、収入補償や人件費補填を目的として支給されるものは、事業所得の収入金額となります。
(今回コロナ関連で創設された助成金)。
①小学校休業等対応助成金
②小学校休業等対応支援金
③雇用調整助成金
④持続化給付金
⑤感染拡大防止協力金(東京都)など

①~③は、収入と費用の両建てとなり、実質所得はゼロとなります。

2.一時所得に区分されるもの

臨時的に所得水準が下がった方に対する一時支給は一時所得となります。(特別控除50万円以下は課税されません

①すまい給付金
②地域振興券

3. 雑所得に区分されるもの(1・2以外)

企業主導型ベビーシッター利用助成の割引券(特例措置分以外・通常時のもの)

 

東京都がベビーシッターの利用者向けに設けている助成制度が不評です。

最大で月額約50万円という手厚い支援が受けられるにもかかわらず、延べ利用者数は2年間でたった300人程度

実際に使用すると後になって税負担が生じてしまうカラクリが影響しているとみられます。

今年度にてこ入れして補助額を増やしたものの、都関係者は「十分な評価を得られるとは思えない」と頭を抱えています。

都は2018年度、保育所の待機児童対策の一環として、ベビーシッターを利用した場合の自己負担分を軽減する措置を導入しました。

1時間あたりの負担額は19年度に250円でしたが、20年度は150円で済むようになりました。

1カ月ベースで試算した場合、

1時間2400円のシッターを平日に11時間、20日分頼むと50万円以上かかることになりますが、
自己負担は3万円超にとどまるという手厚い支援システムになっています。

補助額を今年度から大幅に拡大したのは、

利用者が一向に増えないためです。
50億円の予算を充てた18年度は29人、19年度も「200人台」(都幹部)でした。
都は、正規の料金と自己負担分の差額が「雑所得」として扱われてしまう仕組みがネックになっているとみています。
助成額が年20万円以上になれば、利用した翌年には確定申告が必要です。

今年度も、

年収500万円の人が20年4~12月に月平均50時間の助成を受ければ、約100万円の助成金も所得とみなされ、
確定申告すれば、年額約20万円の所得税や住民税の納税が新たに必要になってしまいます。
都は国に税制優遇を要請しましたが、なしのつぶてだったといい、都に賛同して窓口で取り扱う都内の区市町村も14自治体しかありません。

<情報提供:エヌピー通信社>