◆11月から住民票等への旧姓併記が可能に

旧姓で業務をしている方々には、少し嬉しいニュースかもしれません。
住民票やマイナンバーカード等へ旧姓(旧氏)を併記できるようにするための
「住民基本台帳法施行令等の一部を改正する政令」が平成31年4月17日に公布され、今年11月5日から施行されます。

◆登記はできていたけれど…

女性の社会進出等に伴い、旧姓使用についてはこれまでも様々な場所で議論がされてきました。
商業登記の場面では、一足早い平成27年から、商業登記簿に役員の旧姓(婚姻前の氏)を併記することができるようになっています。

しかしながら、たとえ商業登記簿に旧姓が併記されていても、銀行口座の開設時などに求められる、
運転免許証やマイナンバーカードをはじめとした「本人確認資料」には旧姓が記載されていません
金融庁では全国の主要銀行などに対し、旧姓での口座開設について協力要請を出しているようですが、
本人確認資料に記載された新姓との整合性が取れないことなどを理由に、
旧姓での口座開設を行ってくれるところはまだまだ少ないのが現状です。
銀行口座以外にも、携帯電話の契約やクレジットカードの申し込み等、
本人確認資料を提示しなければならない場面は多く、登記はできても結局新姓の使用を余儀なくされている方々は少なくありません。

◆旧姓を併記するには

住民票に旧姓を併記するためには、請求手続が必要です。
旧姓が記載された戸籍謄本等を用意し、住所地の市区町村に対して請求を行います。
住民票に旧姓が併記されると、マイナンバーカードや公的個人認証サービスの署名用電子証明書にも旧姓が併記されることになります。旧姓が各種証明に利用できるようになるため、たとえば旧姓で契約した保険や携帯電話、銀行口座等を旧姓のまま引き続き使うことも期待できます

今回の政令施行により、旧姓の利用機会が一気に拡大するかもしれませんね。

 

◆戸籍法の一部改正が成立、公布へ


令和元年5月24日に戸籍法の一部を改正する法律が成立し、同月31日に公布されました。
国民の利便性向上と行政の運営効率化を目的とした今回の改正では、どのようなことが可能になるのでしょうか。

◆戸籍法と戸籍事務の電子化

私たちの親族的身分関係を証明する「戸籍」、この戸籍の作成や手続き等について定めた法律が「戸籍法」です。
平成6年の改正によりコンピュータを使用して戸籍事務を取り扱うこととなり、
現在では全国1896市区町村のうち1893市区町村でこのコンピュータ・システムが導入されていますが、
各市区町村のシステムがネットワーク化されていないため、私たちが戸籍を請求するためには本籍地の市区町村役場で手続きしなければなりません。

たとえば相続手続きで、自分と両親や叔父叔母等親族との身分関係を説明する場合、その親族の各本籍地へ戸籍を請求することになります。
本籍地と住所地は別の概念であるため、住所地から遠く離れた場所であることもしばしば。
遠隔地であれば郵送で請求することになりますが、郵便の往復期間もあり1通請求するのに数週間を要することもあります。
相続手続きの際には、何人もの戸籍を請求しなければなりませんので、とても時間がかかります。

◆本籍地以外でも戸籍の取得が可能に

こうした課題を受け、今回の改正では法務省が一括する戸籍データの管理システムを活用することで、本籍地以外の市区町村役場での戸籍請求が可能になります
また、電子的な戸籍記録事項の証明情報(戸籍電子証明書)の発行も可能になる予定です。

このシステムの具体的な運用開始時期については、公布の日から5年と想定されています。
今回の改正により、これまで煩雑で時間のかかっていた戸籍収集の手間が大幅に削減され、相続手続き全体の円滑化にも期待が持てそうです。

2008年の制度改革から右肩上がりで伸びてきた一般社団法人(一社)の新設数が、改革後で初めて前年を割り込みました。

東京商工リサーチの調査で明らかになりました。
一社に個人資産を移すと相続税負担を抑えられるため、
一社を利用した節税スキームが資産家の間でブームとなっていましたが、
18年度税制改正で一定の要件を満たす同族法人については相続税を課すよう見直されたことが新設数の減少の原因とみられます。

東商リサーチの調べによれば、

18年に新しく設立された一社の数は5982法人でした。
前年から6.3%のマイナスで、同社が調査を始めた08年以降では初めて前年を下回りました。
主な法人格に占める一社の割合は4.7%となっています。

08年に制度改革が行われるまで、社団法人や財団法人は、官庁が定める厳しい基準を満たし、最低でも億単位のお金を保有していないと設立できないものでした。
しかし改革で誕生した一般社団法人は、厳しい要件や設立資金が不要かつ登記のみで設立できるだけでなく、
行政庁などの役所の監督を必要とせず、株式会社とほぼ同様に運営することができるようになりました。

両者の違いとしては、株式会社は持分割合に応じて会社を所有する一方で、一社は持分がないので、誰も法人を所有していません。
仮に法人を設立するときに資金を出した人がいても、それが剰余金や残余財産の分配という形で戻ることはありません。

この「誰のものでもない」という点を生かしたのが、一社を利用した相続税対策です。
一社には持分がないので、どれだけ出資していても、法人の保有する資産や負債は出資者の所有物ではなく、相続税の対象になりません。

こうした仕組みを利用した相続税対策がリッチ層の間で話題となり、08 年の制度改革以降、一社の新設法人数は年々増加してきました。
しかし18 年度税制改正では、一社を使った相続税対策について、
①相続開始直前時点で、総理事数に占める同族役員数が2分の1を超えている法人
②相続開始前5年のうち3年以上で、総理事数に占める同族役員数が2分の1を超えている法人
――については「特定一般社団法人等」と規定し、法人に譲渡された財産についても相続税や贈与税を課すとしました。


<情報提供:エヌピー通信社>

6月に入場券不正転売禁止法が施行され、コンサートやスポーツのチケットに関して、インターネットでの高額転売が禁止となりました。
違反した人には、判決に従い1年以下の懲役や100万円以下の罰金が科されます。

最近では、人気のチケットがネット上で高額で取引されています。

買い占めが横行した一因には、インターネットでチケットの購入ができるようになったことが挙げられます。
業者はコンピューターの自動プログラムを使い、チケット販売サイトに大量にアクセスして買い占めます。
あるイベントでは、チケットの販売開始直後、アクセスの9割が自動プログラムだったこともあります。

法整備のほかにも、転売対策は講じられています。

東京オリンピックでは、チケットを購入するには、事前に個人情報を登録してIDを取得する仕組みを採用しました。
大会の入場時には身分証の提示が求められ、登録情報と照合します。
業者から購入したチケットは業者のIDが登録されているので、照合できず無効となります。

ただ、転売対策の難しさは、転売そのものを禁止にすると、突然行けなくなった場合、他者に譲りにくいという問題が生じます。
結果、スケジュールがはっきりしない人はチケットを買いづらくなり、チケットの売上に陰りがでる可能性もあります。

そこで登場したのがイベントに行けなくなった購入者がチケットを再販できる公式サイト「チケトレ」です。

チケットはすべて券面価格で取引されます。また、東京オリンピックについては、2020年春に公式のリセール(再販売)サイトが立ち上がる予定です。
不要となったチケットはこのサイトにて定価で売ることができるようになります。(了)



(記事提供者:(株)日本ビジネスプラン)

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品川区五反田で、中小企業のパートナーとして、未来を共に描くことを使命としている税理士。
マネーフォワード、freee、担当者変更なし、税理士が直接担当するなど、
次世代の会計事務所、税理士を標榜
お客様の業種
製造業、卸売業、輸出入、飲食店、不動産賃貸・売買、IT、マーケティング、医療法人、
医師、商社、建設(建築、内装、設備)、設計、グローバル企業、富裕層、接客などのほか
コンサルティング、相続、相続税、漫画家、占い師等の個人事業、相続業務

※一般的な内容を記載しております。実際の申告に際しては税理士にお尋ねください。

◆遺留分権の性格の原理的変更

従来、遺留分減殺請求された場合、相続財産を分けるよりも、金銭を支払って決着、ということが多かったと思われますが、
平成30年7月13日公布、本年7月1日施行の改正民法で、遺留分に関する権利の内容に重要な変更がなされ、
遺留分減殺請求は、遺留分侵害額請求と改正され、その請求権の行使により生じる権利は金銭債権であるとされ、金銭支払に限定とされました。

◆原理変更の内容

改正前の遺留分減殺請求権は、原理としては相続財産そのものを取得する権利だったので、物権的請求権と解するのが多数派でした。
それが、今次の改正で、金銭的請求権であるとされたわけです。こういう原理の変更が起きたのです。

◆原理からすれば譲渡所得課税

相続財産が不動産だけだったので、遺留分権の行使に対し、金銭ではなく、
相続不動産の一部を遺留分権者の名義にすることにして、遺留分問題を解決した、というケースの場合、
改正後は、遺留分債務を相続不動産で代物弁済したとの解釈にもなりそうです。
そうすると、ここで、譲渡所得課税が起きるのだ、という主張も出そうです。

◆代償分割での代償債権の場合

似たような事例としては、相続財産が不動産一つだけだったので、それを取得した相続人が、
他の相続人に対して金銭で代償金を支払う、というような場合があります。
これは、代償分割という相続財産分割の一手法です。
物権的請求権を非相続財産である金銭債権に代えるものであるにも拘らず、譲渡所得課税はないものとされていました
代償債権債務は、不動産の相続財産評価レベルに圧縮され、その上で相続税課税がなされるとともに、
代償債務は相続不動産取得者の取得費を構成しない、との技巧的処理がなされています。

◆代償分割との相違・類似

代償分割での不動産取得放棄で代償債権(非相続財産)を得ることは物権の債権への代替ですが、
改正後の遺留分権の場合での不動産(相続財産)の取得は、債権の物権への代替です。
前者には相続財産外の資金が絡んでいるので、譲渡性を吟味するとしたら、こちらの方が強そうです。

似たようなケースで、片や課税なし、片や課税との異なる扱いをすることになるのか、当局の対応が注目されています。

(前編からのつづき)

「残存耐用年数」とは、

居住建物の所得税法に基づいて定められている耐用年数(住宅用)に1.5を乗じて計算した年数から居住建物の築後経過年数を控除した年数をいいます。

また、相続法改正では舅姑(しゅうとしゅうとめ)など被相続人への無償の療養介護や労務提供を行った場合、
相続人でなくても寄与分が認められるよう配慮され、「特別寄与料の請求権」が創設されましたが、この特別寄与料に係る課税も規定されます。

具体的には、

①特別寄与者が支払いを受けるべき特別寄与料の額が確定した場合には、
その特別寄与者が、特別寄与料の額に相当する金額を被相続人から遺贈により取得したものとみなして、相続税を課税
②上記①の事由が生じたため新たに相続税の申告義務が生じた者は、その事由が生じたことを知った日から10月以内に相続税の申告書を提出
③相続人が支払うべき特別寄与料の額は、その相続人に係る相続税の課税価格から控除
④相続税における更正の請求の特則等の対象に上記①の事由を加えることとされます。

 今後の動向に注目です。

(注意)
上記の記載内容は、令和元年7月8日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、
記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

原則、2019年7月1日から相続分野の規定を約40年ぶりに見直す民法改正法が施行されます。

2019年度税制改正において、これを受けた措置が盛り込まれており、相続法改正の柱として創設された、
残された配偶者が亡くなるまで今の住居に住み続けられる「配偶者居住権」(2020年4月1日施行)の評価額の算定方法に注目が集まっております。

配偶者居住権の算定方法は、

「建物の時価-建物の時価×(残存耐用年数-存続年数)/残存耐用年数×存続年数に応じた民法の法定利率による複利現価率」となります。

配偶者居住権が設定された建物(以下、居住建物)の所有権は、

「建物の時価-配偶者居住権の価額」となります。

配偶者居住権に基づく居住建物の敷地の利用に関する権利は、

「土地等の時価-土地等の時価×存続年数に応じた民法の法定利率による複利現価率」となります。

さらに、居住建物の敷地の所有権等は、

「土地等の時価-敷地の利用に関する権利の価額」により評価額を算定します。

上記の「建物の時価」及び「土地等の時価」は、

それぞれ配偶者居住権が設定されていない場合の建物の時価又は土地等の時価とします。

副業で投資する方も多い



(後編へつづく)
(注意)
上記の記載内容は、令和元年7月8日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、
記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

(前編からのつづき)

「暦年贈与サポート信託」は、

暦年課税を利用した贈与手続きをサポートするものですが、贈与契約書に基づき、
贈与者の普通預金口座からあらかじめ指定した受贈者の普通預金口座に贈与金額を入金するサービスで、
贈与者が、贈与の都度相手や贈与金額を決定し、贈与契約を締結することで同24条の「定期金」の該当性をなくし、暦年課税にするものです。

同金融機関は、

「本件サービスに基づき行われる贈与については、各年に締結される贈与契約の内容に基づき、
各年の贈与として贈与税の課税が行われることとなるものと解するのが相当であり、
あらかじめ定期的に贈与することについて贈与者・受贈者双方の合意がなされている場合でない限り、
本件サービスを利用した贈与は、『定期金給付契約に関する権利』の贈与に該当するものではない」として、
この判断の是非を照会しました。

これに対し国税庁は、

照会の事実関係を前提とする限り同社の見解通りで差し支えないと回答しており、
本サービスに基づく贈与は、直ちに同24条に規定する「定期金給付契約に関する権利」の贈与には該当しないとしました。

(注意)
上記の記載内容は、令和元年7月1日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

国税庁は、「暦年贈与サポートサービスを利用した場合の相続税法24条の該当性について」と題した照会事例を公表しております。

これは、ある金融機関の「暦年贈与サポート信託」による贈与について、相続税法24条の「定期金給付契約に関する権利」の贈与にあたるか否かを照会したものです。

同24条は、定期金に関する権利の評価について定めたもので、
定期金給付契約に基づいて定期的に金銭が支払われる場合、その契約時に「定期金給付契約に関する権利」の贈与があったものとみなされ、給付事由が発生しているものは、

①解約返戻金の額
②定期金に代えて一時金を受け取ることができる場合はその一時金の額
③予定利率の額のいずれか多い金額で評価することとされております。

毎年一定額を贈与する場合、基礎控除の110万円以内であれば贈与税はかかりませんが、
「10年間にわたり毎年100万円ずる贈与する」といった一定期間にわたり定期的に贈与を行うことを当事者間で約束する場合は、
その約束をした年に「10年間にわたり毎年100万円ずつの給付を受ける権利」の贈与を受けたものとみなされ、同24条に基づいて評価されます。


(後編へつづく)
(注意)
上記の記載内容は、令和元年7月1日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません

(前編からのつづき)

②親族外を含む複数の株主から、代表者である後継者(最大3人)への承継も対象
③承継後年間平均8割以上の雇用維持要件を未達成の場合でも、猶予を継続可能
④売却額や廃業時の評価額を基に納税額を計算し、承継時の株価を基に計算された納税額との差額を減免すること
があります。

改正後は、経営環境の変化を示す一定の要件を満たす場合において、承継期間経過後に、
会社の非上場株式の譲渡や合併による消滅、会社を解散するときは
その時点での株式評価額で税額を再計算して一定範囲で猶予税額を減免します。

なお、「経営環境の変化を示す一定の要件を満たす場合」とは、

直前の事業年度終了の日以前3年間のうち2年以上
特例認定承継会社が赤字の場合や売上高がその年の前年の売上高に比べて減少している場合、
直前の事業年度終了の日における特例認定承継会社の有利子負債の額が、
その日の属する事業年度の売上高の6月分に相当する額以上ある場合等をいいますので、
該当されます方はご確認ください。


(注意)

 上記の記載内容は、令和元年7月8日現在の情報に基づいて記載しております。
 今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能