国土交通省が3月に発表した全国の「公示地価」は、

1地点につき2人以上の不動産鑑定士が現地を調査して決められるものです。
ただし調査結果に対して、近隣の土地の売買例や賃貸収入などを基に国土交通省が調整を加え、
土地鑑定委員会が最終的に決定したものが発表された価格となります。

この算定方法を巡っては、不動産鑑定士の「ナマ」の評価ではなく
最終的に国交省の「調整」が入ることに対しての批判の声も絶えません。

公示地価は

土地の取引価格の目安となるほか、公共事業用地を買収するときの取得価格算定の基準にも利用されます。

土地の価格には公示地価以外にも、相続税評価の基準となる「相続税路線価」
固定資産税のベースとなる「固定資産税路線価」、都道府県が発表する「基準地価」
実際に売り買いされる時の「実勢価格」などがありますが、
公示地価に対して役割に応じた調整を加えたものが路線価や実勢価格となります。

一つの土地にいくつもの値段が付いていることから「一物五価」とも呼ばれますが、
そのすべてのベースとなるのが、毎年3月に発表される「公示地価」というわけです。

前述のように、公示地価は不動産鑑定士による鑑定結果に国交省が〝手心〟を加えたものとなります。
そのため、独自に雇った不動産鑑定士による評価額と、
公示地価をベースとした評価額との食い違いを訴える納税者もいますが、勝算はあまり高いとは言えないようです。


<情報提供:エヌピー通信社>

2020年度税制改正において、所有者不明土地等に係る固定資産税の課税上の課題に対応するため、
現に所有している者の申告が制度化されます。

上記の所有者不明土地の問題は、

人口減少や高齢化等の社会情勢の変化に伴って表面化し、
2016年度の地籍調査によりますと、登記簿上の所有者不明土地の割合は約20%とみられ、
発生抑制のための取組みを行わなければ、2040年には所有者不明土地は、
北海道の面積に迫る約720万ヘクタールまで増加すると推計されております。

そのため、市町村長は、その市町村内の土地・家屋について、登記簿上の所有者が死亡している場合、
その土地・家屋の現所有者に、その市町村の条例で定めるところにより、
その現所有者の氏名、住所その他固定資産税の賦課徴収に必要な事項を申告させることができるとしました

また、使用者を所有者とみなす制度を拡大し、市町村は、
一定の調査を尽くしてもなお固定資産の所有者が一人も明らかとならない場合には、
その使用者を所有者とみなして固定資産課税台帳に登録し、その者に固定資産税を課することができるとしました。

上記の「一定の調査」とは、

住民基本台帳及び戸籍簿等の調査並びに使用者と思料される者その他の関係者への質問その他の所有者の特定のために必要な調査をいい、
使用者を所有者とみなして固定資産課税台帳に登録しようとする場合には、その旨をその使用者に通知するとしております。

これらの改正は、

2021年度以後の年度分の固定資産税について適用し、現に所有している者の申告の制度化では、
固定資産税における他の申告制度と同様の罰則を設け、
2020年4月1日以後の条例の施行の日以後に現所有者であることを知った者について適用されます。

なお、所有者不明土地の発生予防のため、

低未利用土地等を譲渡した場合の長期譲渡所得の特別控除も創設し、
個人が都市計画区域内にある低未利用土地について市区町村が確認したもので、譲渡価額が500万円以下の土地を、
土地基本法等の一部を改正する法律(仮称)の施行日又は2020年7月1日の
いずれか遅い日から2022年12月31日までの間に譲渡した場合には、
長期譲渡所得から100万円が控除されますので、該当されます方は、あわせてご確認ください。

(注意)
上記の記載内容は、令和2年3月16日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、
記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

4月1日に施行された改正民法によって不動産賃貸のルールが大きく変わりました。

見直しの多くは、あいまいだった法解釈の線引きを明確にするもので、
これまでは適法とも解釈できた商慣習が違法行為とみなされるということが起こり得ます。

不動産賃貸の商慣習を大きく変えるとされているのが敷金のルールの見直しです。

これまでは敷金そのものの定義や原状回復の範囲を明確に記した規定がなかったため、
貸し手と借り手の解釈の違いなどから返還額についてトラブルになることも多くありました。

全国の消費生活センターと国民生活センターへの相談内容をまとめた「全国消費生活情報ネットワーク・システム」によると、
2019年には敷金や原状回復に関するトラブルについての相談が1万2千件寄せられています。

改正民法では

敷金の定義を「家賃など債務の担保を目的で入居者が大家に支払う金銭」と定め、
借り手の不注意などによる物件の破損や家賃の滞納がない限り
原則として敷金は借り手に返さなければならないこととなりました。
定義が明確になったことによって、家賃の担保を目的に大家が入居時に預かる金銭は、
たとえ「礼金」「保証金」「権利金」など別の名目で受け取っていても、返還しなければ違法ということになります。
ただし、敷金を返還しないことを事前に約束する「敷引契約」を結んでいる場合は、
担保のための金銭ではないとも言えるため、返還が不要となる余地は残されています。

また敷金から差し引くことができない原状回復のための費用の定義については、
自然摩耗や経年劣化から回復させるための費用と明文化されました。

<情報提供:エヌピー通信社>

副業で投資する方も多い

国土交通省が発表した公示地価によると、

今年1月1日時点の地価の全国平均は前年比1.4%のプラスで、5年連続の上昇となりました。
昨年までは三大都市圏と地方中枢都市は上昇していた一方で、それ以外の地域は軒並み下降傾向にありましたが、
今年は地方中枢都市を除く地方圏の変動率が28年ぶりに上向きに転じました。

全国平均を押し上げたのは

商業地で、前年から3.1%上昇しています。
三大都市圏では東京圏で前年比5.2%、大阪圏で6.9%、名古屋圏4.1%と、いずれも商業地の全国平均を上回りました。
変動率がさらに高いのが札幌、仙台、広島、福岡の地方中枢四都市で、11.3%のプラスとなっています。

住宅地は

全国平均で0.8%上がり、中でも地方中枢四都市の前年比が5.9%で高い数値となりました。
工業地も全国平均の上昇率1.6%に対し、四都市は5.6%でした。

三大都市圏と地方中枢都市ほどの上昇ではないものの、地方圏の地価も回復傾向にあります
地方中枢都市を除いた地方圏の地価は全用途で前年比0.1%の上昇で、バブル期以来28年ぶりのプラスとなりました。
地方圏の用途別では、商業地が前年比0.3%、工業地が0.8%引き上がり、住宅地は横ばいでした。

<情報提供:エヌピー通信社>

◆成年後見制度とは

不動産・預貯金などの財産管理や、介護などのサービスや施設への入所に関する契約の締結、
相続が発生した場合に遺産分割協議などをする必要があっても、
認知症や知的障害などの理由で判断能力が不十分になると、これらを自分ですることが難しくなってきます。

また、判断能力が不十分になってしまうと、
自分に不利益な契約であってもよく理解ができずに契約を締結してしまい、悪徳商法の被害にあう危険もあります。

成年後見制度は、このような判断能力の不十分な方々を保護し、支援する制度です。
従来の禁治産・準禁治産制度に代わり、平成12年4月からスタートしています。

◆税理士会も支援しています

税理士は、普段より、事業を営む方の税や経営に関することや個人の方々の資産管理に関することをお手伝いしています。
その豊富な経験を活かし、成年後見制度においても支援の必要な方々の貴重な財産の保全と適切な管理をお手伝いしています。

全国各地の税理士会は成年後見支援センターを開設し、成年後見制度に関するご質問に対して無料で相談を受け付けています。

また、日本税理士会連合会は、成年後見制度のパンフレットを作成し、各地の税理士会は、
家庭裁判所へ成年後見人等の候補者となる税理士の名簿を提出するなどして、この制度を支援しています。

◆成年被後見人は特別障害者に該当

家庭裁判所が鑑定人による医学上の専門的知識を用いた鑑定結果に基づき、
「精神上の障害により事理を弁識する能力を欠く常況にある者」として後見開始の審判をした場合には、
所得税法上も、成年被後見人は「精神上の障害により事理を弁識する能力を欠く常況にある者」に該当し、
障害者控除の対象となる特別障害者に該当します。
居住者又は控除対象配偶者若しくは扶養親族が特別障害者である場合には、40万円の障害者控除が可能となります。
(「成年被後見人の特別障害者控除の適用について」平成24年8月31日/照会者:一般社団法人 静岡県社会福祉士会/回答者:名古屋国税局審理課長)

 

会計検査院は、

2018年度決算検査報告のなかで、住宅ローン控除の特例等3つの特例の適用ミスを税務当局が見過ごしていため、
455税務署で3,140人、計5億5千万円余りの税金の徴収不足があったと公表しております。
検査対象となったのは2013年分から2017年分までの申告で、
住宅ローン控除の特例、居住用財産の譲渡特例、直系尊属からの住宅取得資金の贈与特例の適用が適正に行われたのかを検査しました。

住宅ローン控除の特例は、

居住用家屋を新築、取得、増改築した場合に、その住宅の取得等に係る住宅借入金等があり、適用要件を満たしているときに適用できます。

また、譲渡の特例は、

居住用の家屋やその敷地を譲渡した場合、譲渡所得から3,000万円を上限に控除できる一方で、
住宅ローン控除の適用要件の一つには、居住した年とその前後の2年間の計5年間に譲渡特例等の適用を受けていないことがあります。

会計検査院が調査した結果、

①贈与特例の適用を受けていたのに、適用を受けた住宅取得資金の額を住宅の取得価額から控除せずに住宅ローン控除の特例の適用を受けていた

②居住日の属する年とその前後2年間の計5年間に譲渡特例の適用を受けていたのに、重複して住宅ローン控除の特例の適用を受けていた

③受贈者の年間所得2千万円以下との適用要件を満たさずに贈与特例の適用を受けていた

上記の3特例の適用状況を検査したところ、

全524税務署のうち455署において、納税者3,398人から租税を徴収するに当たり、適用額の計算の誤りや適用要件を満たしていなかったりしたのに、
これを見過ごしていたため、申告所得税又は贈与税等の徴収額が納税者3,140人について5億5,843万円不足していたり、
納税者258人については2,065万円過大になっていた事態が見受けられました。

会計検査院は、

これらの特例の適用誤りを2018年6月に国税庁に対して指摘しており、国税庁は、特例適用者の申告内容の見直しをするとともに、
納税者向けの手引きで特例の適用要件の周知や税務署内での特例審査マニュアルの見直しなどの改善策を実施し、
2018年12月には「住宅借入金等特別控除等の適用誤りに関するお知らせ」を同庁ホームページ上に掲載しておりました。

今後の動向に注目です。

(注意)
上記の記載内容は、令和2年1月20日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

国税庁は、

2018事務年度(2018年7月~2019年6月までの1年間)における相続税調査の状況を公表しました。

それによりますと、2018事務年度は2016年中に発生した相続を中心に、
申告額が過少で、申告義務がありながら無申告と思われるものなど1万2,463件(前事務年度比0.9%減)を実地調査した結果、
うち85.7%に当たる1万684件(同1.5%増)から3,538億円(同0.4%増)の申告漏れ課税価格を把握し、
加算税98億円を含む708億円(同9.6%減)を追徴課税しました。

実地調査1件当たりでは、申告漏れ課税価格2,838万円(前事務年度比1.3%増)、追徴税額568万円(同8.8%減)となります。

また、申告漏れ額が多額だったことや故意に相続財産を隠ぺいしたことなどにより重加算税を賦課した件数は1,762件(同17.2%増)で、
その重加算税賦課対象額は589億円(同2.4%増)となり、重加算税賦課割合(重加算税賦課件数1,762件/申告漏れ等の非違件数1万684件)は16.5%(同2.2ポイント増)となりました。

申告漏れ相続財産の内訳をみてみますと、

「現金・預貯金等」が1,268億円(前事務年度1,183億円)で全体の36.5%を占めて最多となり、以下、
「土地」が422億円(同410億円、構成比12.2%)、
「有価証券」が388億円(同527億円、同11.2%)、
「家屋」が69億円(同62億円、同2.0%)のほか、
「その他(不動産、有価証券、現金・預貯金等以外)」が1,327億円(同1289億円、同38.1%)となりました。

無申告事案については、

前事務年度より13.5%増加の1,380件の実地調査を行い、そのうち
89.3%に当たる1,232件(前事務年度比20.2%増)から1,148億円(同16.3%増)の申告漏れ課税価格を把握して、101億円(同15.0%増)を追徴課税しました。

1件当たりの申告漏れ課税価格は8,320万円となり、相続税調査全体の1件当たり申告漏れ2,838万円の約2.9倍にのぼりました。

(注意)
 上記の記載内容は、令和2年2月10日現在の情報に基づいて記載しております。
 今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

被相続人の居住用財産に係る譲渡所得の特別控除の特例は、

相続又は遺贈により取得した被相続人の居住用家屋又は被相続人の居住用家屋の敷地等を
相続開始から3年を経過する日の属する年の12月31日までに譲渡した場合で、
一定の要件を満たせばその譲渡所得の金額から最高で3,000万円まで控除することができます。

2019年度税制改正において、

特例の対象となる居住用家屋・敷地が拡充されており、特例の対象となる相続した家屋について、
被相続人が相続の開始直前において一人で居住していることが要件でしたが、
2019年4月1日以降の譲渡からは要介護認定等を受け、被相続人が相続開始の直前まで老人ホーム等に入所していた場合も
一定の要件を満たせば適用対象となり、適用期限も2023年12月31日まで4年延長されましたので、該当されます方は、ご確認ください。

上記の一定の要件とは、

要件を満たす老人ホーム等として、
「老人福祉法に規定する認知症対応型老人共同生活援助事業が行われる住居、
養護老人ホーム、特別養護老人ホーム、軽費老人ホーム、有料老人ホーム」が掲げられております。

さらに「介護保険法に規定する介護老人保健施設、介護医療院」や「
高齢者の居住の安定確保に関する法律に規定するサービス付き高齢者向け住宅」なども掲げられております。

老人ホームに入所していた場合の具体的な要件として、

被相続人が介護保険法に規定する要介護認定等を受け、かつ、
相続の開始直前まで老人ホーム等に入所をしていたことや被相続人が老人ホーム等に入所をしたときから相続の開始の直前まで
、その者による一定の使用がなされ、かつ、事業の用、貸付けの用又はその者以外の者の居住の用に供されていたことがないことがあります。

その他、1981年5月31日以前に建築されたことや区分所有建物(マンション)でないこと、
家屋を売却するのであれば耐震基準を満たしていること、売却金額が1億円以下であることといった要件があり、
登記事項証明書や耐震基準適合証明書、売買契約書などで証明します。

なお、売却した家屋や敷地等について、相続財産を譲渡した場合の取得費の特例や収用等の場合の特別控除など
他の特例の適用を受けていないことも要件となりますので、該当されます方は、あわせてご確認ください。

(注意)
 上記の記載内容は、令和2年2月3日現在の情報に基づいて記載しております。
 今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、
記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

誤った節税アドバイスに従った結果、追徴課税を受けたとして地権者がゼネコンを訴えた裁判で、
名古屋地裁がこのほど、地権者の請求を棄却する判断を下しました。
建設業者は税の専門家ではないことから「法的責任は認められない」としています。

訴状によると原告の地権者24人は2011年、開発を進めていた土地につき、
地元のゼネコンの委託業者から、「土地の交換には税金がかからない」との説明を受け、
ゼネコンに土地を提供し、別の土地を得るなどの契約を結びました。

しかし名古屋国税局は、等価交換ではなく売却とみなして譲渡所得を認定、
地権者らに計約2億1千万円を追徴課税しました。
地権者らはこれを不当して約6億円の損害賠償を求めて訴えを起こしていました。

原告側は「ゼネコンとの仲介を行った業者が税金はかからないと説明した。同社に調査や説明の義務があった」と主張。
しかし裁判長は、「仲介業者は税の専門家でなく、結果的に誤っていたとしても説明の法的義務はない」と訴えを退けました。
また地権者との土地取引の契約書に「課税される可能性がある」旨の文言が入っていることなどから、
「課税については、本来、地権者本人が調査すべきだ」と結論付けました

<情報提供:エヌピー通信社>

 

2020年度の税制改正大綱では、事業譲渡にかかる税負担を猶予する「M&A版・事業承継税制」が見送られました。
通常の事業譲渡と事業承継の区別がしにくく、優遇を適用するための要件について制度設計を詰められませんでした。

同制度では後継者のいない中小企業がM&A(企業売買)で事業を他業者に引き継いだ際に、
自社株の譲渡や事業譲渡の際に買い手側に課される税負担を猶予する方針でしたが、承継目的でない通常のM&Aとの区別が困難というハードルがありました。

またファンドなど後継者のいない企業が買収後に転売した時に事業存続を判断しづらいなどの問題点を解消できなかったことが見送りの要因になっています。

近年の税制改正で、承継に当たっての自社株引き継ぎにかかる税負担を実質免除する事業承継税制の特例、
個人事業者の事業用資産の引き継ぎにかかる税を猶予する特例などを創設してきました。

しかし後継者を見つけられない中小企業も多く、M&Aによる事業引き継ぎにも税制面での後押しが必要との声は多くあります。
今回は見送られることになりましたが、今後も検討は続けられることになりそうです。

<情報提供:エヌピー通信社>