飲食料品などの消費税率を8%とする軽減税率制度について、
中小企業の74%が見直しを求めているという調査結果がまとまりました。
中小企業の経営者でつくる「中小企業家同友会全国協議会」が、
消費増税後に全国の中小企業1万4千社余りを対象に調査を実施し、1300社余りから回答を得ました。

この調査は消費税率が10%に引き上げられた直後に行われたものですが、
「大きな影響が出ている」「若干の影響が出ている」と何らかの影響が出ていると回答した企業は29%に上りました。
さらに、「今後、影響が出る」(25%)と、これからの影響を危惧する企業も少なくないことが分かっています。

影響の内容(複数回答)として「仕入金額の高騰(31%)」「駆け込み反動による売上減少(22・1%)」について不安視する声が多数でした。
また、「軽減税率対応の負担」「キャッシュレス対応の負担」は全体では9%前後でしたが、流通・商業の業種では14~17%近くに上っています。


酒類と外食を除いた飲食料品の税率を8%に据え置く軽減税率について尋ねたところ、
「再検討すべき」が74%となり、「現行通りでよい」の14%を大きく上回りました。
またポイント還元(61%)、インボイス制度(47%)でも見直しを求めることが多数となっています。
消費税率10%については、「現行通り」49%、「再検討すべき」37%と分かれましたが、
「現行通り」と回答した人の中には、「やむを得ない」「仕方ない」などの消極的な肯定の意見も目立ちました。


<情報提供:エヌピー通信社>

過去の消費増税の直後には必ず消費税の滞納が激増していることから、今回の増税でも滞納件数が跳ね上がることが予想されます。
自社の納税資金を確保するための対策はもちろんのこと、取引先の滞納で支払いが遅れるような事態にどう備えるかなど、
経営者として考えることはたくさんありそうです。

過去10年間の消費税の新規滞納発生額の推移を見ると、
税率が5%から8%に引き上げられた2015年に前年から1千億円以上も増加していることが分かります。
その後も増税前の水準に戻っていません。3%から5%に税率が引き上げられた時も同様で、
消費税の滞納額が租税全体の滞納額を引き上げていることが分かります。

経営者は自社が滞納してしまうリスクに備えるほか、
取引相手の滞納によって売掛金などの債権を行使できなおそれがあることに注意を払う必要があります


国税徴収法8条では国税優先の原則として、
「国税は、納税者の総財産について(中略)別段の定がある場合を除き、すべての公課その他の債権に先だって徴収する」
との規定を置いています。

つまり取引先が滞納してしまうと、国税当局はどこよりも優先する債権者となり、その滞納者に売掛金や借金がある事業者は後回しにされてしまうことになります。

<情報提供:エヌピー通信社>

10月1日から消費税率が10%に引き上げられ、合わせて軽減税率(8%)とポイント還元事業が同日から新たに始まりました。

同じ値段の商品を買う場合でも軽減税率の対象か、ポイント還元事業の登録店舗かどうかによって、
消費者の実質的な負担は3、5、6、8、10%と5種類が混在するため、混乱が生じています。

軽減税率は、

外食と酒類を除く飲食料品と定期購読の新聞が対象です。

一方、ポイント還元は、

参加登録をした店舗でクレジットカードや電子マネー、QRコードなどのキャッシュレス決済で買い物をした場合、
中小店舗では5%、コンビニエンスストアなど大企業のフランチャイズチェーン(FC)加盟店は2%が還元されます。
キャッシュレス決済の普及と増税後の消費冷え込みの抑制が狙いで、来年6月末までの期間限定で行われます。

この組み合わせによって、消費者の実質的な負担は5通りになります。
本体価格600円の弁当を買う場合、持ち帰りは軽減税率8%が適用され、税込み648円。
店内で食べる場合は外食とみなされ、税率10%の660円になります。
加えて、持ち帰りで還元が適用されるFC店で買えば実質的な負担は6%、中小店舗なら3%。
店内飲食では、FC店が8%、中小は5%です。

複雑な仕組みの背景には、

消費税率が5%から8%になった14年の前回増税時に、駆け込み需要に伴う反動減が長期化したことがあります。
政府は当時の反省を踏まえ、10月から消費の波を抑えるためにポイント還元などの各種施策を講じています。
前回の増税時に経済財政政策担当大臣だった自民党の甘利明衆議院議員は「今回は増税以降の方がお得ですよという感覚を出すことに注力した」と明かします。

とはいえ還元方法の違いによって、消費者の「お得感」にも差が出そうです。買い物時にその場で還元分を値引きする方法は分かりやすいのですが、
次回以降の買い物で使えるポイントを付与したり、カードや口座からの引き落とし時に割り引かれたりする方法では実感するのに時間がかかります。
施策の効果が注目されるところです。


<情報提供:エヌピー通信社>

会計検査院が廃業した個人事業主の確定申告をサンプル調査した結果、4割弱で消費税の課税漏れがあった可能性があることが発覚しました。

消費税は、広く国民全体から徴収できる仕組みであることから、「社会保障制度を安定させて財政再建を進めるには適切な増税対象」とされてきました。
しかし正しい徴収ができていない実態が浮上し、財務省幹部は「税率を10%に引き上げたばかりのタイミングでの判明は、間が悪すぎる」と頭を抱えています。

個人事業主向けの制度では、

業務で使う自動車や不動産の購入、商品の仕入れなどの際に支払った消費税について、事業を続ける限りは控除されることになっています。
ただし廃業すれば、こうした資産が私用に転用されたと位置づけられ、資産価値などに応じて改めて申告することが義務付けられています。

検査院が2015~17年に廃業した約800事業主を抽出し、廃業後の確定申告書などを調べたところ、
約300の事業主について廃業時に保有していた計100万円以上の資産を申告しなかった形跡が見つかり、
その総額は計11億8千万円に上りました。

約2千万円相当の自宅兼事務所のマンションを廃業後の申告で保有資産として記載していなかったケースなどがありましたが、
未申告の品目は車や不動産といった高額なものだけでなく、冷蔵庫やエアコンのような家電も含まれていたそうです。

会計検査院は「チェック作業が緩い」と分析し、確定申告で提出された書類の確認を徹底するよう国税庁に要求。
国税庁はホームページや書類などで、廃業する個人事業主に対して制度を再度周知する取り組みを始めました。
別の財務省幹部は「いずれ10%超に引き上げる議論が出てくる。

国民の反発が高まる要素は少しでも排除し、地ならしを進めていきたい」と話します。

<情報提供:エヌピー通信社>

日本商工会議所は、「中小企業における消費税の価格転嫁等に関する実態調査」結果(有効回答数3,305社)を公表しました。

それによりますと、消費税率引上げ後の価格転嫁については、68.0%の事業者が「転嫁できる」と見込んでおり、
「一部転嫁できない」が23.2%、「全く転嫁できない」が8.9%となりました。

売上高別をみてみますと、

BtoB事業者はいずれも76.4%が「転嫁できる」としているものの、 BtoC事業者では「1千万円以下の事業者」が56.4%となりました。

BtoC事業者の消費税率引上げ後の価格設定では、「全ての価格を一律2%引き上げる」が50.8%、
「一部の価格を据え置く」が23.0%、「全ての価格を据え置く」が7.1%となりました。

軽減税率制度への取組状況については、軽減税率対象品目を扱う事業者における「請求書・領収書等の区分記載対応(BtoB事業者)」、
「レジの複数税率対応(BtoC事業者)」について、「対応済み/対応中」と回答した事業者は、それぞれ62.9%、59.9%となりました。

 

そのうち、売上高別でみますと、

小規模な事業者ほど「未着手」の割合が増加しており、売上高5千万円以下の事業者では、45.5%が「未着手」となりました。

テイクアウト・イートインが発生するBtoC事業者においては、「総額表示」、「外税表示」のいずれも多様な表示方法等が検討されており、経理事務負担の状況については、「売上高1千万円以下の事業者」では29.9%が経理事務を「全て社内で対応」しており、税理士等外部専門家の関与はありませんでした。

インボイス制度の認知度については、課税事業者の46.2%、免税事業者の58.1%が「知らない」と回答しております。

なお、課税事業者のうち、「免税事業者との取引は(一切又は一部)行わない」が10.3%、「経過措置の間は取引を行う予定」が7.3%となりました。
また、免税事業者(BtoB事業者)のうち「課税事業者になる予定はない」が12.0%、「廃業を検討する」が7.5%となりました。

今後の動向に注目です。

(注意)
上記の記載内容は、令和元年9月16日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

中小企業が消費増税分を価格に転嫁できるかどうかが懸念されています。

公正取引委員会は9月18日、消費税が10月以降に適正に転嫁されているか確かめるため、630万の中小事業者などを対象に書面調査を行う方針を示しました。

消費増税が実施されると、原材料費も仕入れ価格も上がることになり、最終的には店頭価格も値上げされます。
店頭価格が上がると客離れを招くおそれがあるため、店頭価格を据え置きにし、
納入業者との取引にも増税分の上乗せを認めないという動きが起きります。

中小業者は立場が弱いため、買いたたき要請を飲まざるを得ないケースが多くなると見られています。
買い手側が納入業者に対して、消費税分を転嫁した価格で契約していたのに消費税分を支払わなかったり、
値下げを強要したりするケースが発生するおそれもあります。

8%への増税直前の2013年10月から今年5月末までに公取委や中小企業庁が着手した転嫁拒否に対する調査件数は1万1397件で、
そのうち何らかの違反があったとして指導・勧告・措置を受けた企業は4815社ありました。
今回の増税によってさらなる転嫁拒否が発生することが予想されます。

公取委は調査を通じて把握した転嫁拒否行為に対しては、消費税転嫁対策特別措置法に基づいて迅速かつ厳正に対処する方針です。

<情報提供:エヌピー通信社>

国税庁は、同庁ホームページに掲載されている「消費税の軽減税率制度に関するQ&A(個別事例編)」を改訂しました。

今回、みりんの販売、キャラクターを印刷したお菓子の缶箱等、セット商品のうち一部を店内飲食する場合、自動販売機の販売手数料などの個別具体的な事例が新たに追加されました。

例えば、酒類は「飲食料品」に該当しないため、酒税法に規定する「みりん」は軽減税率の適用対象となりませんが、
「みりん風調味料(アルコール分が1度未満のもの)」は酒類に該当しないため、「飲食料品」扱いとなり、軽減税率の適用対象となります。

キャラクターを印刷した缶箱にお菓子を詰めて販売する場合、

通常、販売者は、これらの包装材料等を、自らが販売する飲食料品の包装材料等以外の用途(「他の用途」)に
再利用させることを
前提として付帯しているものではないと考えられるため、
その販売に付帯して通常必要なものとして使用されるものに該当し、その缶箱入りのお菓子の販売は、軽減税率の適用対象となります。

ファストフード店で一の商品であるハンバーガーとドリンクのセット商品を販売する際に、
顧客からドリンクだけを店内飲食すると意思表示された場合は、

そのセット商品は、一の商品であることから、
そのセット商品の一部(ドリンク)を店内飲食し、残りを持ち帰ると申し出があったとしても、
そのセット商品の販売は、「食事の提供」に該当し、顧客がドリンク以外を持ち帰ったとしても軽減税率の適用対象となりません。

自動販売機の販売手数料については、

清涼飲料の自動販売機を設置しており、飲料メーカーから、
この自動販売機による清涼飲料の販売数量等に応じて計算された販売手数料を受領している場合、
このような販売手数料は、自動販売機の設置等に係る対価として支払いを受けるものであるため、
飲食料品の売上(又は仕入)に係る対価の返還等には該当せず、「役務の提供」の対価に該当することから、
軽減税率の適用対象とならないと説明しております。

該当されます方はご確認ください。

(注意)
 上記の記載内容は、令和元年9月9日現在の情報に基づいて記載しております。
 今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

経済産業省と経団連は、企業が税務署に消費税を申告する期限を延長するよう財務省に求めることとしました。

3月決算の場合、現在は5月末が期限ですが、法人税は6月末まで延長が認められることが少なくありません。
期限をそろえることで企業が正確に申告しやすくなる効果を狙います。

消費税の申告は事業年度が終わってから2カ月以内に設定されており、
大企業を中心に「現場の実務が煩雑になり負担が大きい」と期限の延長を求める声が出ていました。
3月決算の企業は、法人税の申告期限を6月末まで延長しても、消費税は5月末のままで1カ月早いことがほとんど

このため、消費税分の精査が終わっていなくてもとりあえず申告しておき、
法人税を申告した際に金額を修正するケースが目立つといい、
経団連幹部は「少しでも無駄な作業をしなくて済むような仕組みを整えてほしい」と訴えています。

こうした要望をする背景には、企業が税務署から税務調査の通知を受けた後に申告額を増額して修正すると加算税が課されることになった2017年の制度改正があります。
今年10月には消費税率が10%に引き上げられ、加算税の負担がさらに増えることが確実なため、経済界は対応を急いでいます。

経産省と経団連は、すでに財務省側と非公式の調整に入っています。
今のところ財務省は導入に前向きですが「どの企業にも申告期限の延長を認めるわけにはいかず、
何らかの条件を設けてクリアしてもらう必要がある」と指摘しているそうです。詳細を詰める作業は年末まで続く見通し。


<情報提供:エヌピー通信社>

百貨店大手各社が来年のおせち料理を発表しました。
おせちは、飲食料品などを対象に導入された消費税の軽減税率(8%)が適用されますが、一部商品は税率10%が適用されます。
よく似た商品でも税率が異なる場合があり、売り場では混乱も予想されます。

松屋銀座(東京都)は、10月から「はろうきてぃのおせち詰め合わせ」(税込み1万800円)と「おせち詰合せ/ディズニー」(同1万2100円)のインターネット予約を受け付けています。
ともに16センチ四方のプラスチック製容器に入った二段重。
人気キャラクターが蓋にあしらわれている点も似ていますが、「はろうきてぃ」の税率は8%なのに対し、「ディズニー」は10%が課税されます。

同社は「ともにメーカー側が決めた価格で、法令に従い対応する」と説明。
軽減税率の対象外となるディズニーのおせちについては、カタログや値札で周知する考えです。
ディズニーのおせちは、そごう・西武も販売します。

同じおせちでも商品によって税率が異なるのは、食品とそれ以外の商品を組み合わせた商品に特別なルールが適用されるためです。

おせちは8%ですが、器が特別で消費者が再利用すると店側が見込む場合、食品と器のセット商品とみなされ税率が10%となります。
ただし、①税抜き価格が1万円以下で、②価格に占める食品の割合が3分の2以上――なら、
食品が主役の商品であるとし軽減税率の8%が適用されます。


税抜き価格が1万円で食品の割合が3分の2以上を占める「はろうきてぃ」は8%、1万円超の「ディズニー」などは10%となるということです。


<情報提供:エヌピー通信社>

全国間税会総連合会はこのほど、財務省や国税庁に来年度税制改正に関する要望書を提出し、
インボイス方式(適格請求書等保存方式)の導入を取りやめることを求めました。
免税事業者が取引から排除されるおそれがあるインボイスについて「わが国の社会経済構造にはなじまない」と指摘しています。

消費税の税率引き上げと軽減税率が導入されましたが、4年間は現行の請求書等保存方式に準じた処理で仕入税額控除が認められています。

しかし2024年10月1日以降はインボイス方式に移行しないと税額控除ができません

インボイスを発行しない免税事業者との取引では税額控除ができないことから、
課税事業者が取引から排除するおそれがあるとされています。
全間連は500万を超える免税事業者に影響を及ぼすとして、現行の請求書等保存方式を維持するように求めました。

軽減税率の導入そのものについては、「誠に遺憾」として単一税率が望ましいとしながらも、撤廃は求めませんでした。
ただし、軽減税率の対象とされている新聞に関しては、低所得者の負担緩和との関連性が極めて乏しいとして、その対象から外すべきと要望しています。

全間連は、日常生活に必要不可欠でありながらも対象となっていない電気・ガス・水道の各業界や、対象外の媒体を発行している出版業界などから軽減税率適用要望が出され、対象範囲が拡大するおそれがあるとしています。

<情報提供:エヌピー通信社>